ぶれた写真しか撮れず...。 往々にして格式高い空間の照明は暗めな気がします、という言い訳。 |
10月末、サントリーさん主催のワインイベントに参加しました。お招きいただき、ありがとうございます!
今回は、チリの名門ワイナリー「サンタ カロリーナ」とサントリーさんが共同開発した日本限定のチリワイン「EST(エスト)」がテーマのセミナーです。
東京という場所には何でもあるので、チリのワインならチリ料理屋さんが会場かな~…なんて思っていたら、チリ大使公邸ですよ。さすが東京、ほんとに何でもある(違うか)。
冗談はさておき、領事館と大使館の違いもきちんと説明できないわたくしが足を踏み入れてよいのか躊躇していたところ、サントリーさんはじめ、イベントを用意してくださった方々が温かく迎えてくださいましたのでほっと一安心。
大使は急用とのことでご不在でした |
公邸内では、チリ大使館の農務兼商務の参事官(だったはず)、通訳さん、公邸料理人、ソムリエの資格を持つ社員さんなどなど、説明するだけで文字数を消費してしまう人たちがたくさんおられ、その盛大な様相に緊張したままイベントスタート。
ただひとつ、残念だったのは参加予定だったサンタ カロリーナ社の醸造責任者が不在となったこと。
このイベントに合わせて来日の予定だったけれど、チリ国内の情勢により叶わなかったとのこと。代わりに、セミナー内で発信ほやほやのメッセージを頂戴したことを報告しておきます。
今回のイベントでは、「EST(エスト)」はもちろん、チリという国について知るとても良い機会となりました。
わたくしのイメージするチリといえば、
・南北に細長い国土
・サーモン
・地震と津波が多い
さらに頭を捻ったところで、チリ → 南米 → インカ帝国 → ジャガイモをよく食べるのかなぁ?という考えが浮かぶ程度でした。
で、チリに関する話を始めるとキリがなさそうなので、得た知識は口にしたお料理の数々とともに説明するとして、まずはワイナリーについて。
チリのワイナリー、サンタカロリーナ社はここ。
首都のサンティアゴにあります。(住所に中国語が混じるのはなぜ...?)
設立は 1875 年、そのとき日本は明治8年。大きな出来事としては、ロシアとの間で樺太千島交換条約が結ばれた年です。
サントリーさんご提供の当日資料より |
星をシンボルに持つサンタカロリーナ社。自社のワインセラーはチリの文化財でもあり、一般の人たちに解放され、結婚式場として使われることもあるそうです。
長い歴史があり、歴史的価値のある重要な施設も有しながら、人々に親しまれているワイナリー、そんな印象を持ちました。
2015 年には南北アメリカ、新大陸での名誉ある賞も受賞しています。
そんな老舗ワイナリーがサントリーさんと共同開発したのが、先ほどから名前ばかり連呼している「EST(エスト)」というワイン。
「エスト」はスペイン語で星を意味する "Estrella" から名付けたとのお話。
実は、イベントに向かうにあたり、そういえばブラックホールが撮影されたのはチリだったな、とか、東京大学の天文台がチリにあるのか、など、地学に関する情報がちらほら目につき、なぜだろう?と思っていました。
で、その疑問はイベント中に解決。チリは世界的に星が綺麗に見える国のひとつ、なのだそう。だから研究施設が集まっているのですね。来年には、標高5,500mのところに新しい天文台も完成するとか。
アタカマ砂漠のラル干潟 |
そんなチリの美しい資産であり、ワイナリーのシンボルという意味に加えて、このワインはナイトハーベストによって造られたものですよ、というメッセージも隠されています。
なんとも洒落たワインではありませんか。
夜空を連想させるデザインひとつとっても、たくさんの議論を重ねて今に至ったそうで、例えば、五芒星をラインで描くか、描かずに星を散りばめるに留めるか、なんてエピソードも興味深く聞かせていただきました。
個人的には、エレガントな味わいを的確に表現しているし、黒色のラベルは静かな凄みもあっていいな、と思いましたよ。
続く。